円形脱毛症


<円形脱毛症とは>
円形脱毛症とは

頭部に境界明瞭な円形の脱毛斑を生じる疾患

 

 

脱毛症の中で

最も頻度が高いと言われています

 

 

自覚症状はなく

ある日突然気づくことが多いです

 

 

周辺の毛髪も痛みなく抜けやすく

まれに痒みを訴えることもあります

 

 

頭部に1円玉から500円玉大の脱毛斑が見られますが

時にはそれが多発したり融合したりして

全頭の髪が脱毛する時もあります

 

 


西洋医学における円形脱毛症の考え方


<円形脱毛症の原因について>
円形脱毛症の原因は

これといったはっきりとした事は分かってはいませんが

現在は自己免疫疾患が有力視されています

 

 

何らの原因で毛母細胞が異物と誤認され

Tリンパ球がそれを排除しようとします

 

 

その結果

毛母細胞に異常が起き毛髪の生産に支障をきたしますが

毛器官幹細胞は侵されないために

回復の可能性はあると言われています

 

 

再発率は約40%とされています

 

 

また家族内での発生率も約20%あり

遺伝的素因の可能性もあります

 

 

近頃ではストレスの多い社会になっているので、精神的なストレスがきっかけで発症することもあります

 

 

 

<円形脱毛症の種類>

① 単発型
 円形脱毛が一箇所のみに発症するタイプ

 一番予後が良い

 

 

② 多発型
 円形脱毛が数箇所に発症するタイプ

 比較的治りは良いが

 進行すると悪化することもある

 

 

③ 全頭型
 数箇所の脱毛が繋がっていき

 頭部全体の髪が脱毛していくタイプ

 急性と慢性があり難治性である

 

 

④ 汎発型
 頭部だけでなく

 全身性の脱毛が発症するタイプ

 最も重症度が高い

 

 

 


東洋医学における円形脱毛症の考え方


<円形脱毛症の考え方>
①肝腎陰虚
慢性的なストレスや疲労が原因で

肝中の血が減少すると同時に

腎精(血の中の栄養分)が不足するので

髪を十分養う事ができずに脱毛がおこります

 

 

このタイプの脱毛は

頭頂部や両額部に徐々に進行していき

髪の毛も十分に栄養されていないので

細い方が多いです

 

 


②瘀血のタイプ
肝の働きが悪くなってしまうと

血液循環がわるくなり古い血が溜まりやすくなり、髪を十分栄養できずに脱毛します

 

 

このタイプの脱毛は肝が悪いので

頭皮や顔色が浅黒くくすんでいたり

皮膚が乾燥していたりします

 

 

肝の調子を整えつつ頭部血流を良くする為に

瘀血を取り除く治療をおこないます

 

 

 


③血熱のタイプ
過剰なストレス、過度の飲酒、怒りによって

肝を損傷してしまいます

 

 

熱が生じてしまい

それが血と共に頭部に溜まったまま下がらなくなると、熱によって体の水分が不足して

脱毛がおこります

 

 

このタイプの脱毛は突然部分的に生じます

 

 

口が渇いたり、眼の充血、ニキビなど

熱が上がっている症状があります