不眠


<不眠症とは>
 睡眠のリズムは

朝、太陽が昇る頃にスッキリと目が覚めて、日中は体に疲労感や眠気を感じることはなく活動し、夜になると自然と眠気を感じてスムーズに入眠します

 

 

睡眠中はトイレで目が覚めたり

夢(嫌な内容の夢や仕事の夢)を見る事はありません


 
不眠症は

不眠の訴えが「週に3日以上あり、しかも1カ月以上それが続いている状態」

と定義されています

 

 

最近では、上記の定義に加え「不眠により日中の生活に支障を与える状態」であると、不眠としています

 

 

・寝ようとしてもなかなか寝付けない

・夜中に何度も目が覚める

・睡眠が取れても起床時に疲労感がある、目覚めが悪い

 

 

このような場合だと、睡眠のリズムが崩れてしまい、満足のいく睡眠が取れていない状態といえます


 
不眠症と自律神経失調症・うつ病には

密接な関係があると考えられます

 

 

質の良い睡眠は

自律神経バランスの調整が良好になるため

健康を保つことができます

 

 

不眠に陥ってしまうと

自律神経のバランスが崩れるため

様々な自律神経症状を発症してしまいます

 

 

悪化してしまうと

うつ病になるというケースもあります

 

 

「不眠は色々な疾患の原因である」

 

 

海外では、不眠を伴う疾患を有する患者さんには「不眠に対する治療をすることで疾患の早期改善になる」と考えられるようになってきました

 

 

人間にとって睡眠はとても重要であると言えます

 

 

心身共に健康に保つ為に

質の良い睡眠を取ることは大切になってきます


西洋医学における不眠の考え方


<不眠の原因>

・身体的な原因

  過度な疲労

  睡眠時無呼吸症候群

  痒みや痛み

  咳などの症状を発症している

 

 

・不規則な生活習慣

  夜遅くまでの仕事

  夜勤勤務

  日中の活動不足

  昼夜逆転生活

 

 

・心理的な原因

  両親や配偶者、親しい人の死や悩み

  過度なストレス

  不眠の原因が取り除かれた後も

  眠れない日が続く⇒「また眠れないので

  はないか」という心理的な原因で

  さらに眠れなくなると慢性的不眠となる

 

 

・薬や嗜好品による原因

  カフェイン、アルコール、ニコチンなど

  嗜好品に含まれる成分

  治療のため飲んでいる薬

 

 

・精神的な原因

  うつ病、不安障害、統合失調症

  アルツハイマー型認知症

  脳血管障害、脳腫瘍などの脳の障害

 

 

・環境的な原因

  騒音、気温、光、生活音

 

 

 

<不眠症のタイプ>
①入眠障害タイプ

 寝つきが悪いタイプ

 

寝ようと思って布団に入るがなかなか眠れないが、一旦入眠すると朝まで寝むれてしまう

 

⇒不眠症の中では1番多いタイプ

 

 

 

②熟眠障害タイプ
 眠りが浅く、夢を見ることが多かったり

直ぐに目が覚めてしまい熟睡感が少ないのが特徴

 

⇒お年寄りや神経質な人に多いタイプ

 

 

 

③早朝覚醒タイプ
 寝つきは良くても

夜中や早朝に目が覚めてしまうと眠れないタイプ

 

⇒うつ病や高齢者に多いタイプ

 

 

 

④中途覚醒タイプ
夜中に何度も目が覚めて眠れなくなくなってしまうタイプ

 

⇒充分に寝た気がしないタイプ


東洋医学における不眠の考え方


<東洋医学におけるタイプ>

 

①心脾両虚による不眠
良質な睡眠を得るためには

東洋医学においての「神」をつかさどっている「心」を安定させてあげることです

 

 

心は過度なストレスや過度な疲労は損傷しやすく、心を栄養している脾も損傷しやすくなります

 

 

損傷してしまうと

気血の生成が悪くなり心をうまく栄養できなくなって不眠がおこります

 

 

このタイプの特徴は

 ・入眠が困難

 ・夢を多く見る

 ・中途覚醒しやすい

 

 


②心腎不交による不眠
東洋医学で「心」は体の火を扱い

「腎」は体の水を扱っているとされています

 

 

お互いがバランス良く交流することで

体内の熱のバランスの調整をしています

 

 

心と腎のバランスが悪くなると

不眠の症状がでやすくなります

 

 

【心腎不交の原因】
・腎陰(水)の不足タイプ
人は加齢とともに水分量が減ってくると

腎陰も弱くなってきます

 

腎陰が弱くなると

心陽を抑えられなくなり心腎不交になります


 
・ストレスで熱が発生して

 その熱が腎陰を消耗させてしまうタイプ
 過度なストレスや悩みがあると

本来体の中を巡っている気の流れが悪くなり

気滞や気鬱が生じます

 

それが長期化すると熱を持ち

その熱は上に上がり肝火上炎となります

 

この熱は、身体の水分を奪うため

腎陰が不足して

心陽を抑えられなくなり心腎不交となります

 

 

 

③肝火による不眠
過度なストレスを受けている状態が長く続いたり、怒りっぽくなると身体は熱を持ち始めます

 

 

例えば人から何か罵声を浴びたりしてカッとなると、その時に血圧が上がりイライラしたり、目が赤くなったり、顔が赤くなったりします

 

 

これらは全て熱の症状です

 

 

熱には炎上性があり

この熱が「心神」に影響すると不眠がおこります

 

 

不眠以外にも

頭痛やめまいなどの症状を伴うこともあります

 

 

 


④痰熱による不眠
 ・過食や偏食などの食生活の乱れ

 ・アルコールの過度の摂取

 ・過度なストレス

 

により、気の流れが悪くなったり

水の流れが悪くなることで脾を損傷してしまいます

 

 

それが改善されないと痰熱を生じてしまうことで、その熱が「心神」に影響すると不眠がおこります

 

 

もともと内熱がたまりやすい体質の方なども

痰は熱を持ちやすくなります

 

 

このタイプは

胃の辺りにつかえる感じがあり

眠りの浅い方に多くみられます